ソフトウェア
ソフトウェアとは
ソフトウェアの定義・意味など
ソフトウェアとは、コンピュータプログラムなどのソフトウェアを処理する資産勘定をいう。
法人・個人の別
法人・個人
ソフトウェアは法人・個人で使用される勘定科目である。
ソフトウェアの範囲・具体例
システム仕様書、フローチャートなどの関連文書を含む。
しかし、ホームページなどの、いわゆるコンテンツはソフトウェアには含まれない。
ソフトウェアの位置づけ・体系(上位概念等)
無形固定資産
ソフトウェアは無形固定資産のひとつである。
無形固定資産にはソフトウェアも含めて次のようなものがある。
- 法律上の権利
- 借地権(地上権を含む)
- 鉱業権
- 漁業権(入漁権を含む)
- 水利権
- 法律によって知的生産物などに与えられる独占的権利
- 工業所有権
- 特許権
- 商標権
- 実用新案権
- 意匠権
- 著作権
- 工業所有権
- 特定の施設の利用権など契約上の権利
- 電話加入権
- 施設利用権
- 電気ガス供給施設利用権
- 水道施設利用権
- 工業用水道施設利用権
- 電気通信施設利用権など
- ダム使用権
- ノウハウ(ノーハウ)
- ソフトウェア
- コンピュータプログラム
- システム仕様書
- 営業権といった企業信用などにより超過収益力をもたらす権利
- 営業権(のれん)
- リース資産(当該会社がファイナンス・リース取引におけるリース物件の借主である資産である等の一定の条件あり)
会社計算規則
(資産の部の区分)
第七十四条 …
3 次の各号に掲げる資産は、当該各号に定めるものに属するものとする。
…
三 次に掲げる資産 無形固定資産
イ 特許権
ロ 借地権(地上権を含む。)
ハ 商標権
ニ 実用新案権
ホ 意匠権
ヘ 鉱業権
ト 漁業権(入漁権を含む。)
チ ソフトウエア
リ のれん
ヌ リース資産(当該会社がファイナンス・リース取引におけるリース物件の借主である資産であって、当該リース物件がイからチまで及びルに掲げるものである場合に限る。)
ル その他の無形資産であって、無形固定資産に属する資産とすべきもの
ソフトウェアに関する会計基準と制度会計
研究開発費等に係る会計基準(企業会計審議会)
費用処理する部分と資産計上する部分の区分の基準
「研究開発等に係る会計基準」で示されたソフトウェア会計基準の重要なポイントは、研究開発費として費用処理する部分と資産(無形固定資産)として計上する部分の区分の基準である。
すなわち、
- ソフトウェア制作費のうち研究開発に該当する部分は、研究開発費として費用処理する
- ソフトウェア制作費のうち研究開発に該当しない部分は、ソフトウエアの開発目的に応じ、研究開発費として費用処理するか、ソフトウェアを資産として無形固定資産の区分に計上する
そして、
- 費用処理した場合は支出した会計年度に経費として処理する
- 資産計上した場合は貸借対照表に記載され、数年にわたって減価償却する
ソフトウェアの決算等における位置づけ等
ソフトウェアの財務諸表における区分表示と表示科目
貸借対照表 > 資産 > 固定資産 > 無形固定資産 > ソフトウェア
区分表示
無形固定資産
前述したようにソフトウェアは無形固定資産に属するものとして表示する。
企業会計原則
(貸借対照表科目の分類)
…
(一)資 産
…
B …
営業権、特許権、地上権、商標権等は、無形固定資産に属するものとする。
表示方法
直説法
(帳簿価額)
減価償却の対象となる無形固定資産については、直接法しか認められていない。
つまり、有形固定資産とは異なり、帳簿価額だけを表示し、また、減価償却累計額の注記も不要である。
企業会計原則
(貸借対照表科目の分類)
…
(一)資 産
…
B …
無形固定資産については、減価償却額を控除した未償却残高を記載する。
会社計算規則
(無形固定資産の表示)
第八十一条 各無形固定資産に対する減価償却累計額及び減損損失累計額は、当該各無形固定資産の金額から直接控除し、その控除残高を当該各無形固定資産の金額として表示しなければならない。
ソフトウェアの会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
使用する勘定科目・記帳の仕方等
ソフトウェアはその目的・態様により会計処理が異なるので注意を要する。
| 購入等したソフトウェア | ソフトウェア勘定または消耗品費・外注費(または支払手数料)・通信費勘定など | ||
| 受注製作のソフトウェア | 請負工事に準じて会計処理 | ||
| 販売目的のソフトウェア | 研究開発に該当する部分 | 研究開発費勘定 | |
| 機能改良、強化 | ソフトウェア勘定 | ||
| 著しい改良 | 研究開発費勘定 | ||
| 自社利用目的のソフトウェア | 研究開発に該当する部分 | 研究開発費勘定 | |
| 上記以外 | 収益獲得・費用削減が確実 | ソフトウェア勘定 | |
| 収益獲得・費用削減が不確実 | 研究開発費勘定 | ||
購入等したソフトウェア(外注含む)
購入等したソフトウェアは固定資産に該当し、原則として、ソフトウェア勘定などを用いて資産計上して減価償却をする必要がある。
ただし、取得価額が10万円未満のソフトウェアについては、他の減価償却資産と同様に少額減価償却資産として、消耗品費・外注費(または支払手数料)・通信費勘定などを用いて費用計上することができる(つまり、取得時の経費とすることができる)。
つまり、取得価額の考え方は他の固定資産と同じである。
また、取得価額の判定に際し、消費税の額を含めるかどうかについては納税者の経理方式による。
すなわち、税込経理であれば消費税を含んだ金額で、税抜経理であれば消費税を含まない金額で判定する。
なお、免税事業者の経理方式は税込経理になる。
No.2100 減価償却のあらまし|所得税|国税庁 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/2100.htm
受注製作のソフトウェア
請負工事に準じて個別原価計算を行い、ソフトウェアの仕掛品は棚卸資産となる。
販売目的のソフトウェア
製品マスター製作費は、研究開発費として処理する。
製品マスター制作後の機能改良、強化を行う制作費は、ソフトウェア勘定を使用して資産計上する。
ただし、著しい改良の場合には研究開発費として処理する。
自社利用目的のソフトウェア
- 将来の収益獲得または費用削減が確実に期待できる場合…適正な原価を集計した費用、あるいは完成品パッケージの取得に要した費用をソフトウェア勘定に計上する
- 将来の収益獲得または費用削減が確実に期待できない場合…研究開発費として処理する。ただし、機械装置などに組み込まれているソフトウェアについては、機械装置勘定で処理する。
取得原価(取得価額)の決定方法
取得原価(取得価額)の決定方法としては、ソフトウェアの購入代金のほか、インストール料金・設定料金など購入に要したすべての付随費用を計上する。
取得原価(取得価額)= 購入代金 + 付随費用
減価償却
耐用年数
減価償却資産の耐用年数等に関する省令(税務)
「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」では、ソフトウエアの耐用年数については、その利用目的に応じて次のとおり規定されている(別表第三 無形減価償却資産の耐用年数)。
- 複写して販売するための原本・研究開発用のもの…3年
- その他のもの…5年
No.5461 ソフトウエアの取得価額と耐用年数|法人税|国税庁 https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5461.htm
研究開発等に係る会計基準(会計)
会計上、「研究開発等に係る会計基準」では、ソフトウェアの減価償却方法については、「無形固定資産として計上したソフトウェアの取得原価は、当該ソフトウェアの性格に応じて、見込販売数量に基づく償却方法その他合理的な方法により償却しなければならない。」と規定している。
取引の具体例と仕訳の仕方
購入等したソフトウェア
ソフトウェアを購入した場合の会計処理はその取得価額により異なる。
使用可能期間が1年未満のもの、またはその取得価額が10万円未満のソフトウェアの場合
少額減価償却資産として全額必要経費または損金に算入できる。
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 |
✕✕✕✕
|
普通預金 |
✕✕✕✕
|
取得価額が10万円以上のソフトウェアの場合
取得価額が10万円以上のソフトウェアについては減価償却を行う。
ただし、税務上、10万円以上20万円未満のソフトウェアについては一括償却資産として3年間での均等償却も可能である。
ソフトウェアの税務・税法・税制上の取り扱い
消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分
課税取引
消費税法上、ソフトウェアは課税取引に該当し、仕入税額控除の対象となる。
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