取立手形
取立手形とは
取立手形の定義・意味など
取立手形(とりたててがた)とは、銀行に取立依頼をした場合に、取立依頼中の受取手形を手持ちの受取手形と区別して管理したい場合に用いる勘定科目をいう。
取立手形の目的・役割・意義など
受取手形(約束手形・為替手形)を資金化して手形代金を回収する方法としては、次の3つの方法がある。
- 支払期日(満期日)に取立に出す
- 支払期日(満期日)前に手形割引をする
- 支払期日(満期日)前に裏書譲渡する
このうち、手形を取立に出して資金化する場合には銀行に持ち込むか、前もって取立依頼をすることになる。
取立手形の位置づけ・体系(上位概念)
手形
手形は、手形法上は約束手形と為替手形とに分類される。
しかし、簿記上では手形はこの法律上の分類にかかわらず、通常の営業取引から生じた手形債権と手形債務については、受取手形と支払手形という2つの勘定科目で処理をする。
つまり、約束手形や為替手形といった勘定科目は存在しない。
ただし、通常の営業以外の取引から生じたもの、裏書譲渡・手形割引などの特定の手形行為、手形の不渡りなどについては特別な勘定科目を使用する場合もある。
なお、手形に関する勘定科目としては次のようなものがある。
- 通常の営業取引に使う手形
- 受取手形
- 取立手形
- 支払手形
- 受取手形
- 通常の営業取引以外に使う手形
- 営業外受取手形
- 営業外支払手形
- 設備支払手形
- 長期営業外支払手形
- 長期設備支払手形
- 金銭貸借に使う手形
- 手形貸付金
- 手形借入金
- その他の手形
- 不渡手形
- 交換手形関係
- 受取融通手形
- 支払融通手形
- 保証債務にかかるもの
- 保証債務
- 保証債務費用
- 保証債務取崩益
- 偶発債務にかかるもの
- 対照勘定
- 裏書義務(手形裏書義務)/裏書義務見返(手形裏書義務見返)
- 割引義務/割引義務見返
- 評価勘定
- 裏書手形
- 割引手形
- 対照勘定
取立手形の決算等における位置づけ等
取立手形の財務諸表における区分表示と表示科目
取立手形は取立依頼中ではあっても受取手形であることに変わりないので、貸借対照表上は受取手形として表示する。
貸借対照表 > 資産 > 流動資産 > 受取手形
取立手形の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
取立手形の管理
受取手形記入帳(受取手形帳)
受け取った手形は受取手形記入帳(受取手形帳)で管理をするが、正確な手形残高は、「手持ちの手形+取立依頼高」となる。
三好 和紗 『事業者必携 帳簿のつけ方から届出・申告・経費処理まで 入門図解 個人開業・青色申告のしくみと手続き』 三修社、2016年、112頁。
取引の具体例と仕訳の仕方
取立依頼をした場合
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 取立手形 |
××××
|
受取手形 |
××××
|
期日に決済された場合
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 当座預金 |
××××
|
取立手形 |
××××
|
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