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複式簿記の原則②貸借平均の原則

貸借平均の原則とは

貸借平均の原則の定義・意味など

貸借平均の原則(たいしゃくへいきんのげんそく)とは、複式簿記の仕訳における借方と貸方の均衡性・平衡性、つまり、貸借対照表と損益計算書のすべての勘定を通じて、ひとつの取引について借方に記入された金額の合計と貸方に記入された金額の合計は必ず一致するという原則をいう。

貸借平均の原則の位置づけ・体系(上位概念等)

複式簿記の原則

貸借平均の原則は複式簿記の原則(本質)のひとつである。

なお、複式簿記においては、取引を勘定科目に分類する仕訳という作業が行われる。

そして、仕訳には、取引の二重性と貸借平均の原則という2つの原則がある。

  1. 取引の二重性
  2. 貸借平均の原則

貸借平均の原則は、1つの取引を2つの側面(原因と結果あるいは自分と他人。借方と貸方)に分けて記入するという取引の二重性の結果として当然に導きだされる原則である。

なお、リトルトンはその著『会計発達史』で「複式簿記の基調は、形式の二重性にうちにこれを見出そうとするよりも、むしろ結果の均衡性のうちにこれを求める方が妥当なのではあるまいか。」と述べている。

リトルトン 『会計発達史[増補版]』 同文館出版、2002年、43項。

貸借平均の原則の意義

等価交換

複式簿記では、1つの取引を原因と結果の2つの側面に分けて(→取引の二重性)、それぞれ同一金額を記入する(→貸借平均の原則)。

これは、結果には原因がある(取引の二重性。無から有が生じることはない)が、何かを得た(減らした)ときは必ず同等の何かを減らして(増やして)いる(貸借平均の原則)という簿記の本質である等価交換を意味する。

アニメ『鋼の錬金術師』では「等価交換」という概念がキーワードになっている。

貸借平均の原則の歴史・沿革・由来など

資本取引から損益取引へ

複式簿記は、本来は増加した財産(実在勘定)と減少した財産(実在勘定)を左右に併記する(取引の二重性)ことにより、均衡を保ち(貸借平均の原則)、財産を管理しようというものである(資本取引)。

参考:経過勘定って何だろう?【その2】 | 記帳代行ヘルパー税理士村上正城 http://www.kicho-helper.com/news/accounting/keikakanjyou2.html

たとえば、現金で土地を買った場合、増加した財産(土地)と減少した財産(現金)は均衡し、貸借平均の原則が成り立つ。

したがって、特に貸借対照表における均衡性は決定的事実である。

リトルトン 『会計発達史[増補版]』 同文館出版、2002年、43項。

しかし、たとえば、安く仕入れた商品が高く売れた場合には、増加した財産と減少した財産の均衡性が破られ、貸借平均の原則が成り立たなくなる。

そこで、考え出されたのが名目勘定=損益計算書の勘定科目であり(損益取引)、これにより貸借対照表と損益計算書のすべての勘定を通して貸借平均の原則が維持されることになった。

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  1. 簿記と仕訳の本質
  2. 複式簿記
  3. 複式簿記の原則①取引の二重性
  4. 複式簿記の原則①取引の二重性―借方と貸方
  5. 複式簿記の原則②貸借平均の原則


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