簿記・勘定科目一覧ハンドブック(ケーソルーション)

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立替金

立替金とは

立替金の定義・意味など

立替金(たてかえきん)とは、従業員・役員、取引先・子会社などの関係会社等に一時的に立て替えた金銭を処理する資産勘定をいう。

立替金の科目属性

資産

立て替えた金銭は後日受け取ることができるので、立替金は資産勘定である。

法人・個人の別

法人・個人

立替金は法人・個人で使用される勘定科目である。

立替金の範囲・具体例

仕入諸掛

商品の仕入時に先方が負担すべき仕入諸掛を立替払いした場合、立替金勘定で処理する方法がある。

社会保険料

従業員が負担すべき雇用保険料などの社会保険料を立替払いした場合にも、立替金勘定を用いて処理をする。

立替金の性格・性質

無利息の短期貸付金

立替金は一時的な金銭の融通にすぎないので、利息はつかないのが通常である。

したがって、立替金は無利息の短期貸付金といえる。

他の勘定科目との関係

貸付金・未収金・未収入金

貸付金や未収金、未収入金とはきちんと区別して管理する必要がある。

役員立替金・従業員立替金

立替金勘定は外部の取引先に対するものと内部の役員・従業員に対するものとを区別するため、役員・従業員に対する立替金については、役員立替金従業員立替金勘定を用いることがある。

なお、長期間返済がないと貸付金と認定される場合もある。

経費立替金

立替金の場合とは逆に役員・従業員が会社の経費を立て替えた場合には、経費立替金勘定(負債)などで処理することがある。

立替金の決算等における位置づけ等

立替金の財務諸表における区分表示と表示科目

貸借対照表 > 資産 > 流動資産 > その他流動資産

区分表示
流動資産

立替金は流動資産に属する。

表示科目
その他流動資産

実務上、立替金は、他の少額の流動資産とあわせてその他流動資産として表示するのが一般的である。

ただし、財務諸表等規則では、その金額が資産の総額の5%を超えるものについては、その内容を示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならないとしている。

財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
第十九条  第十七条第一項第十三号に掲げる項目に属する資産のうち、未収収益、短期貸付金(金融手形を含む。)、株主、役員若しくは従業員に対する短期債権又はその他の資産で、その金額が資産の総額の百分の五を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。

立替金の会計・簿記上の取り扱い

会計処理

使用する勘定科目・仕訳の仕方
期中

立替払いしたときは、その金額を立替金勘定の借方に記帳して資産計上する。

そして、後日、立替金を回収したときは、立替金勘定の貸方に記帳して減少させる。

仕入諸掛を立替払いした場合

商品の仕入時に先方が負担すべき仕入諸掛を立替払いした場合に立替金勘定で処理するときは、その立替払いした代金を立替金勘定の借方に記帳して資産計上する。

期末(決算時)等

貸倒引当金の設定(決算整理事項)

立替金は、仮払金とは異なり、清算により費用として処理されるものではなく、金銭によって回収されるべき債権である。

したがって、立替金については、売掛金や貸付金と同様、回収可能性により評価を行い、問題のある立替金については、貸倒引当金を設定する必要がある。

立替金の回収

立替金は通常は信頼関係によって支出するので、契約書も担保もない。

また、あくまで一時的なものなので、立替金は翌月中の回収が望ましい。

なお、立替金の回収方法としては、現金や手形などによるほか買掛金などとの相殺もある。

取引の具体例と仕訳

立替払いしたとき
従業員への立替

取引

社内行事で従業員が負担すべき金銭を現金で立替払いした。

仕訳

借方科目
金額
貸方科目
金額
立替金 ✕✕✕✕ 現金 ✕✕✕✕

取引先への立替

仕入諸掛を立替払いした場合

取引

取引先から商品1万円を掛けで仕入れた。なお、その際、取引先負担の送料1000円を現金で立替払いした。

仕訳

借方科目
金額
貸方科目
金額
仕入 10,000 買掛金 10,000
立替金 1,000 現金 1,000

立替金を回収したとき

取引

従業員への立替金を現金で回収した。

仕訳

借方科目
金額
貸方科目
金額
現金 ✕✕✕✕ 立替金 ✕✕✕✕

立替金の税法上の取り扱い

消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分

不課税取引(課税対象外)

立替金は単なる金銭の立替・回収を処理する勘定であり、それ自体が資産の譲渡や役務の提供には該当しない。

したがって、消費税法上、立替金は不課税取引として消費税の課税対象外である。

ただし、立替の対象となった元の取引については、その内容に応じて課税区分を判定する必要があり、たとえば、課税仕入れに該当する費用を立て替えた場合には、その費用部分については消費税の課税対象となる(仕入税額控除の対象となる)。

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