(ケーソルーション)簿記・勘定科目一覧ハンドブック

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旅費交通費

旅費交通費とは 【Transportation expenses

旅費交通費の定義・意味など

旅費交通費(りょひこうつうひ)とは、役員や従業員が会社の業務遂行のために移動するために要する旅費や交通費を処理する費用勘定をいう。

なお、旅費とは、遠隔地に出張した場合に旅費規程等にもとづき支給される出張旅費をいい、移動に要する交通費、宿泊費のほか出張手当(出張日当)なども含む。

そして、交通費とは、近距離の交通費(交通機関の利用料等。実費)を意味する。

ただし、通常は両者をあわせて旅費交通費として処理する。

法人・個人の別

法人・個人

旅費交通費は法人・個人で使用される勘定科目である。

旅費交通費の範囲・具体例

次のページを参照。

旅費交通費の範囲・具体例

旅費交通費の決算等における位置づけ等

旅費交通費の財務諸表における区分表示と表示科目

損益計算書 > 経常損益の部 > 営業損益の部 > 販売費及び一般管理費 > 旅費交通費

区分表示
販売費及び一般管理費

旅費交通費は販売費及び一般管理費に属するものとして表示する。

財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
(販売費及び一般管理費の範囲)
第八十四条  会社の販売及び一般管理業務に関して発生したすべての費用は、販売費及び一般管理費に属するものとする。

金融庁総務企画局 『「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)』
84 規則第84条に規定する販売費及び一般管理費に属する費用とは、会社の販売及び一般管理業務に関して発生した費用例えば販売手数料、荷造費、運搬費、広告宣伝費、見本費、 保管費、納入試験費、販売及び一般管理業務に従事する役員、従業員の給料、賃金、手当、 賞与、福利厚生費並びに販売及び一般管理部門関係の交際費、旅費、交通費、通信費、光熱費及び消耗品費、租税公課、減価償却費、修繕費、保険料、不動産賃借料及びのれんの償却額をいう。

旅費交通費の会計・簿記・経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等

旅費や交通費を支払ったときは旅費交通費勘定の借方に記帳して費用計上する。

旅費交通費の管理
補助科目の作成等

旅費交通費の内容が多い場合には、勘定科目の新設や補助科目の利用も考慮する。

会計資料(証憑・証拠)

実費で精算する場合、交通費で領収書やレシートがないものもある。

しかし、領収書などの証憑がなくても、きちんと記録さえしておけば、そうした内部資料も会計資料として、立派な証拠となり、税務署に必要経費または損金の算入を主張(説明)することができる。

したがって、必ず旅費精算書や旅費交通費管理簿などを作成して管理しておくようにする。

旅費交通費の使用・利用・活用方法

次のページを参照。

旅費交通費―ポイント

取引の具体例と仕訳の仕方

交通費
一般

仕訳

借方科目
金額
貸方科目
金額
旅費交通費 ✕✕✕✕ 現金 ✕✕✕✕

定期券代

取引

従業員に1カ月分の定期券代1万円を現金で支払った。

仕訳

借方科目
金額
貸方科目
金額
旅費交通費 10,000 現金 10,000

旅費
航空運賃

取引

従業員の出張のため航空券を現金で購入した。

仕訳

借方科目
金額
貸方科目
金額
旅費交通費 ✕✕✕✕ 現金 ✕✕✕✕

実費精算の方法による場合
出張経費を概算額を仮払いしたとき
借方科目金額貸方科目金額
仮払金 ✕✕✕✕ 現金 ✕✕✕✕

出張から帰ったとき

従業員や役員が出張から帰ったときに仮払金を清算し、旅費交通費に振り替える。

(概算払い額より実費の方が多い場合)

借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費 ✕✕✕✕ 仮払金 ✕✕✕✕
現金 ✕✕✕✕

(概算払い額より実費の方が少ない場合)

借方科目金額貸方科目金額
旅費交通費 ✕✕✕✕ 仮払金 ✕✕✕✕
現金 ✕✕✕✕

旅費交通費勘定の税務・税法・税制上の取り扱い

旅費交通費を支払う側

必要経費算入(所得税法上)・損金算入(法人税法上)の可否
出張手当

個人事業主であっても、会社であっても、従業員・使用人に支払う出張手当については、必要経費算入(所得税法)・損金算入(法人税法)が認められている。

問題は、社長・役員・家族従業員に支払う出張手当(出張日当)を経費に算入できるかである。

この点、個人事業主の場合は、経費にできるのは従業員に支払う出張手当のみである。 事業主本人またはその家族従業員に支払った出張手当は必要経費に算入されない。

これに対して、会社の場合は、社長または家族従業員に支払う出張手当についても、経費に算入すること(損金算入)が認められている。

旅費交通費をもらう側

非課税所得

旅費交通費は、所得税法上、非課税所得とされている。

ただし、業務上必要と認められる範囲の支出で、合理的な金額でなくてはならない。

常識を超える金額は、税法上、給与とみなされ、所得税の課税対象となる。

消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分

課税取引

消費税法上、旅費交通費は課税取引に該当し、仕入税額控除の対象となる。

ただし、海外出張の旅費(航空運賃)は免税取引として消費税が免除され、また、宿泊費・日当などは国外取引として不課税(対象外)である。

参考:No.6551 輸出取引の免税|消費税|国税庁 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6551.htm

消費税法基本通達
(出張旅費、宿泊費、日当等)
11-2-1 役員又は使用人(以下「使用人等」という。)が勤務する場所を離れてその職務を遂行するため旅行をし、若しくは転任に伴う転居のための旅行をした場合又は就職若しくは退職をした者若しくは死亡による退職をした者の遺族(以下11-2-1において「退職者等」という。)がこれらに伴う転居のための旅行をした場合に、事業者がその使用人等又はその退職者等に支給する出張旅費、宿泊費、日当等のうち、その旅行について通常必要であると認められる部分の金額は、課税仕入れに係る支払対価に該当するものとして取り扱う。
(注)
1 「その旅行について通常必要であると認められる部分の金額」の範囲については、所基通9-3《非課税とされる旅費の範囲》の例により判定する。
2 海外出張のために支給する旅費、宿泊費及び日当等は、原則として課税仕入れに係る支払対価に該当しない。

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