簿記・勘定科目一覧ハンドブック(ケーソルーション)

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未払配当金

未払配当金とは

未払配当金の定義・意味など

未払配当金(みばらいはいとうきん)とは、株主総会で決議された利益配当または取締役会で決議された中間配当(剰余金の配当)の未払金を処理するための負債勘定をいう。

法人・個人の別

法人

未払配当金は法人特有の勘定科目である。

未払配当金の目的・役割・意義など

剰余金の配当は株主総会などで決議されるが、実際に配当金が支払われるのは後日となるため、決議時は負債として未払配当金勘定で処理をする。

なお、会社法では、株主総会の決議により、期中にいつでも剰余金の配当を行うことができるようになった。

なお、配当は費用ではなく利益処分(純資産の分配)であり、通常の営業取引とは性質が異なるため、未払金でまとめて処理するよりも、本勘定により独立した勘定科目として処理するのが適切とされる。

他の勘定科目との関係

未払金

未払配当金は未払金の一種である。

ただし、先述したように、未払金勘定とは独立した科目=未払配当金勘定で管理をしたほうが望ましいとされる。

また、財務諸表等規則では、未払配当金、または、期限経過の未償還社債で、その金額が負債と純資産の合計額の5/100を超えるものについては、当該負債を示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならないともされている。

財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
(流動負債の区分表示)
第四十九条 ...ただし、未払配当金又は期限経過の未償還社債で、その金額が負債及び純資産の合計額の百分の五を超えるものについては、当該負債を示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。

未払配当金の決算等における位置づけ等

未払配当金の財務諸表における区分表示と表示科目

一般に、未払金は、1年基準(ワン・イヤー・ルール)により処理をされ、短期(決算日の翌日から起算して1年以内に支払期限が到来するもの)は流動負債に属し、長期(決算日の翌日から起算して1年を超えて支払期限が到来するもの)は固定負債に属するものとされる。

貸借対照表 > 負債 > 流動負債 > 未払配当金

企業会計原則注解
[注16] 流動資産又は流動負債と固定資産又は固定負債とを区別する基準について
 …
 貸付金、借入金、差入保証金、受入保証金、当該企業の主目的以外の取引によって発生した未収金、未払金等の債権及び債務で、貸借対照表日の翌日から起算して一年以内に入金又は支払の期限が到来するものは、流動資産又は流動負債に属するものとし、入金又は支払の期限が一年をこえて到来するものは、投資その他の資産又は固定負債に属するものとする。

未払配当金の会計・簿記上の取り扱い

会計処理

使用する勘定科目・仕訳の仕方
剰余金の配当(利益配当・中間配当)

株主総会の決議(利益配当の場合)または取締役会の決議(中間配当の場合)により、剰余金の配当を決議した場合は、未払配当金勘定(負債)の貸方に記帳し、また、その配当金の1/10を利益準備金勘定の貸方に記帳する。

取引の具体例と仕訳

株主総会の決議により剰余金の配当を決議したとき

取引

株主総会の決議により、繰越利益剰余金を原資として1000万円の剰余金の配当を決議した。また、それに伴い、その1/10を利益準備金に繰り入れた。

仕訳

借方科目
金額
貸方科目
金額
繰越利益剰余金 1100万円 未払配当金 1000万円
利益準備金 100万円

配当金を実際に支払ったとき
借方科目金額貸方科目金額
未払配当金
1000万円
当座預金
1000万円

実際には源泉所得税の徴収が必要となることに注意。ここでは源泉徴収に関する仕訳は省略

未払配当金の税法上の取り扱い

消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分

不課税取引(課税対象外)

未払配当金は負債勘定であり、それ自体は資産の譲渡や役務の提供に該当しないため、不課税取引として消費税の課税対象外である。

また、配当金の支払自体も、対価性のある取引ではなく、利益の分配にすぎないため、消費税の課税対象とはならない。

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